ナラティブアプローチとは?意味や解説

ナラティブアプローチとは?意味と解説

ナラティブ分析とはそもそもどのようなものでしょうか?ここではナラティブアプローチの意味や解説を書いております。

ナラティブラプローチの意味

ナラティブとは、日本語訳では「語り」という表現になります。

またその他にも「説話」、「話術」、「語り口」などと訳されています

またアプローチとは、日本語訳では

(場所的・時間的に)(…に)近づく、近寄る、接近する、(性質の状態・数量などで)(…に)近づく、近い、(…に)似てくる、話を持ちかける、交渉を始める

となっています。

ナラティブ・アプローチとは、ですから次のように表現できるかもしれません

『語りを通して近づく』

直訳するとこのような表現になります。

ナラティブアプローチは1990年代に開発され発展してきた新しい心理療法・心理支援の1つになります。

最近注目されている心理療法になります。

ナラティブアプローチが開発された目的

今までは対人セッションにおいては、どうしてもカウンセラーやコーチなどの専門職の方と、クライエント(相談者)の間には大きな力の差が存在していました。

ですからクライエントは、ついつい専門職の方の意見や助言があるとついつい自分の気持ちにそぐわないとしても同意し実行しようとします。

しかし、もともと弱っている場合や困っていることなので、実行しようと思うがなかなかできない

その結果さらに自己嫌悪に陥ってしまう

「どうして自分はできないんだろう・・・」
「こんなこともできないなんて・・・」
「約束を守れたなかった・・・」

このような悪循環がいつもあるとは言いませんが存在しました

対人支援を行ったことのある方なら一度や2度経験があるかもしれません

「誘導」してしまったかもしれないと・・・

この悪循環を断つために開発されて心理支援がナラティブアプローチです。

このナラティブアプローチを別の表現をすると

「専門職の方が専門性を捨てる」

となります。

少しオーバーな表現になってしまいましたが・・・

もう少し正確に丁寧に書くと

「専門性を横に置いておく」

ということなのです。

専門家が専門知識を使わない

これは自尊心が強い専門家には辛い考え方になるかもしれません

もしこれが本当なら

専門家は要らないのでは?

と考えが飛躍するとこの理論になるからです。

しかし私は専門家がいらないとは思いません。

専門家は専門家なりのロジックや知識があるからです。

ではどうしてロジックや知識を知っておく必要があるのでしょうか?

色々な意見があると思いますが・・・

私の意見としてはロジックや知識を持つことが必要な理由としては

緊急事態になった時の対処ができる

カウンセラーのセッションの場合、相手が不安や焦燥感からパニックになる場合もあります

知識を持っていないとこのパニックの対応ができないのです。

またここまで踏み込んだらパニックになる前兆というものが存在します

ですので専門家の方はロジックや知識を学び、クライアントがパニックになることを防止する役割もあるのです。

また多くの知識を持つことで多種多様な手法を使えることができ、引き出しが多くなるのです。

別の表現ではケースバイケースに対応できるようになるのです。

カウンセラーなら絶対知っておきたい4つのプロセス!

ただ何もナラティブアプローチの手法だけを使う必要はなく、専門家の知識でクライエントはうまくいくならそれはそれで良いことだと思います。

「やるって言ってるのにしないな〜」
「どうしてもうまく進まないな〜」
「嘘を言ってるのでは?」

などと思った時にこのナラティブアプローチという手法を使うのが良いのではないでしょうか?

クライエントはまだ自分でもわかっていない障害があるのかもしれません

一緒にそのことを探していき進めれたら良いのではないでしょうか?

私自身はこの手法は素晴らしい手法だと思っております。

ナラティブアプローチのまとめ

●ナラティブアプローチとはよりクライアント本来の力を信じるということ

●専門職の方が専門性を捨てるということ

補足をするならナラティブアプローチとは基本自分語りの時に多くの気づきを得る作法です。

誰かに相談している際にその答えが自分で出たことなどありませんか?

例えば「部下がやる気がない」という話をしている時に、解決策を提案するのではなく、

「それはどういうことなの?」
「どうしたら良いと思う?」
「ならどうなりたい?」

と聞かれているうちに、何かしらの気づきを得ていくことがあったり、その気づきに新たな意味を与えることで行動を促していくという手法になります。

そもそもナラティブアプローチは、アドバイス的な手法では限界を感じたカウンセラーなどが開発した手法です。

今の時代正解がわかりにく時代だと言われています。ので自分から語ることによって様々なストーリーを自分で作っていくという手法は現代にマッチしているのではないでしょうか?

専門家だからと言ってなんでも解決策を提案したとしても相手が行動しなかったら一緒ですので、今後ナラティブアプローチは浸透していく考え方だと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

運営者:高木鉄平 1978年生まれ。26歳から事業を起こし累計で30億円以上売り上げた実績を持っている。 2010年よりコーチングやカウンセリングを主体とした人材育成を各種企業団体で行っている。育成人数は述べ5000人以上!詳しいプロフィール「高木鉄平」をクリック