キャリアアンカー譲れないものがある!byエドガー・H・シャイン

今日はキャリアアンカーについての解説になります。

キャリアアンカー意味についてですが「キャリア」と「アンカー」の造語です。

言葉の通りキャリアというのは職業選択などの自分のライフデザインとも言えるかもしれません。

では「アンカー」とはどのような意味なのでしょうか?

「アンカー=錨」と考えていただければわかりやすいと思います。

この言葉を想像すれば意味も自ずとわかると思います

キャリアを考える上で絶対に譲れないものもしくは確たるもの

というものがキャリアアンカーというものになります。

もしあなたが職業選択やキャリアの変更を考えた際に一番に譲れないものはなんですか?

そのような質問をすると多くの人が

「お金」

と言いますが、実はお金は確かにキャリアアンカーの1つにはなりえるかもしれませんが・・・

実はお金以上に譲れないものと考えていただければ良いと思います。

例えば、あなたが両親の介護でどうしても親の地元で働く必要があったとします。

都会で給料が良くても介護があるのでどうしても親の地元での就職を選ぶ必要がありますよね?

その場合の譲れない点や考えをキャリアアンカーと言います。

ではこのキャリアアンカーを提唱したのはいつの時代でどのような方なのでしょうか?

キャリアアンカーの生みの親「エドガー・H・シャイン」

キャリアアンカーを提唱したのはアメリカ合衆国の心理学者でエドガー・H・シャインという先生です。

この先生は人にはキャリアを選択する際にどうしても譲れないものが人にはあるのではないか?という視点で研究を続けました。

それがキャリアアンカーというものです。

このキャリアアンカーは一度形成されるとまさに錨のようなかなかの変化が動かない、それほど大きく人のキャリアに影響を与えるものだという考えを突き詰めました。

今であればなんとなくわからんでもないかたも多いとお思います。

仕事や職業を選択する際に何をするのではなく、どうありたいのか?

という質問がこのキャリアアンカーの答えになります。

例えば私の答えとしては

「対人支援をしていくことで自身の心身の能力アップをする職業選択をする」

という思いや信念がキャリアアンカーに近いものになると思います。

ではキャリアアンカーとは他にどのようなものが考えられるのでしょうか?

エドガー・H・シャインはキャリアンカーを大きく8つに分類しています

キャリアアンカーの8つの分類

キャリアアンカーは全部で8つに分類されています

①管理職タイプ
②職人タイプ
③安全安定タイプ
④起業家タイプ
⑤自律タイプ
⑥社会貢献タイプ
⑦チャレンジタイプ
⑧生活重視タイプ

の全部で8つの分類をしています。では1つ1つ説明していきますね

キャリアアンカータイプ①管理職タイプ

基本大きなことを成し遂げたいと考えるタイプです。ただあくまでも企業内での方が大きなことができそうな場合は企業を離れるという選択肢はあまり考えません。それよりも自分がより出世して組織の中でいかに大きなパワーを持つのか?ということを重要視します。キャリア志向とも言えます。そのためには資格の勉強なども積極的に行います。

キャリアアンカータイプ②職人タイプ

自分の能力を特化させたい。何かに熱中できるものに対して誰にも邪魔されてくないと考えているタイプの方です。キャリアというよりも自分の特定分野を極めたいという思いが強いタイプです。ですので他の業務に異動などがあると著しくモチベーションが下がったりしてしまいます。

キャリアアンカータイプ③安全安定タイプ

将来が見通せる安定した仕事や業務を特に好む傾向があります。絶対ではないですがなるべく予測が可能な範疇で仕事したいという思いがあります。リスクに敏感でなるべくリスクを回避したいという思いがあります。また大きな変化を好まないので転勤や部署異動などはなるべく避けたいと思っているタイプです

キャリアアンカータイプ④起業家タイプ

何か新しいことや誰も挑戦していないことなどをしたいという思いが強いタイプ。「世界で初めて」という言葉が心地よく感じるタイプです。ですので自分だけの事業で夢に向かって突き進みたいという思いがある。現状の仕事もあくまでも通過点であるという考え方を持つタイプです

キャリアアンカータイプ⑤自律タイプ

何よりも自分のペースで仕事や業務をしたいと考えているタイプ。あくまでも自分のペースで行うことが重要であり、そのために仕事や業務自体をそつなくこなす方が多い。周りから自分のペースを乱されるのを嫌うためになるべく仕事に対してもしっかりと行い、不平不満を言われにくいタイプです

キャリアアンカータイプ⑥社会貢献タイプ

仕事の真ん中に誰かのためになるのか?もしくは社会のためになるのか?などを常に考えるタイプの方です。仕事をすることは大切なことと理解しており、その上で社会や誰かのためになるのなら進んで困難にもぶつかっていくタイプです。逆にそれらを感じない業務や仕事だとモチベーションの低下しがちなタイプです

キャリアアンカータイプ⑦チャレンジタイプ

挑戦を何よりも好むタイプ。自分が何かにチャレンジしてそれを乗り越えることを何よりも喜びと思うタイプです。ですので困難な事業でも物怖じせずに進んでいきます。その反面チャレンジが終わってしまうと途端に仕事がつまらなくなるようなタイプです

キャリアアンカータイプ⑧生活重視タイプ

仕事と家庭の両立を何よりも大切にするタイプです。家庭も仕事も大切にするためになんとか妥協点を探し出そうとするタイプです。ですので休みや残業などに対しても自分の考え方やスタンスを持っている方です。

以上が大きくわけてキャリアアンカーには⑧つのタイプがあるということでした。

あくまでもタイプや傾向があるというだけで、多くの場合や立場や状況に左右されやすいのが私たちの日常です。

しかし迷って迷って考えて考えて最終的に判断を下す際にこの⑧つのタイプのどれが一番自分に近いのかということになります。

仕事を辞める際に本当はどのタイプなのかがわかると思いますよ

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運営者:高木鉄平 1978年生まれ。26歳から事業を起こし累計で30億円以上売り上げた実績を持っている。 2010年よりコーチングやカウンセリングを主体とした人材育成を各種企業団体で行っている。育成人数は述べ5000人以上!詳しいプロフィール「高木鉄平」をクリック