スキャンロンプランとは?意味や解説

スキャンロンプランとは?

スキャンロンプランとは一体どのような意味なのでしょうか?ここでは意味や解説を載せております。

スキャンロンプランとは

賃金総額管理の1つの手法

という表現ができます。

もう少し詳しく書きますと

売上の変動に応じて賃金を決定する手法です。

このスキャロンプランは誰が提唱したのでしょうか?

ここでは時代の背景とスキャロンプランの提唱者から何を求めていたのかを考えていこうと思います。

 

スキャロンプランは誰が提唱したの?

スキャロンプランはアメリカのジェセフ・スキャンロン(J,S.Scanlon)が提唱した賃金決定手法の1つです。

スキャロンプランの考え方は、今までの実績に基づいて売上に対する人件費の比率を固定する手法です。

つまり売上がいくらあるら人件費にかけるこれくらいね

という感じになります。あくまで売上から計算しての人件費比率ですので

売上が上がると→総人件費が増加

売上が下がると→総人件費が減少

という形になります。

この場合固定された人件費率ですので、売上が増えて人件費率が下がったり、コストの削減により生産性が向上した時はその固定さらた人件費率と実際の人件費率の差額を賞与という形式で支払うことによって、賃金の公平性を求めようとする考え方です。

賞与総額=売り上げ高✖︎固定人件費率ー毎月の賃金」

という形式になります。

スキャロンプランのメリット

スキャロンプランのメリットとして考えられるのは、人件費比率が決まっていることによっての報酬アップがわかりやすいということです。

働く立場の方に立ってみれば、売上の基準を見るだけで良いので

自分の会社の売上が伸びている→報酬のアップが見込める

というシンプルな考え方ができる点です。

これによって売上が上がり続けている限り、自分の報酬は上がっていくな〜と考えることができるという点です。

ではスキャンロンプランのデメリットはどのようなものがあるのでしょうか?

スキャンロンプランのデメリット

スキャンロンプランのデメリットとして一番に考えられるのは

コスト削減に意識が向かない

という点です。

あくまでも基準が「売上」です。

スキャンロンプランの指針は「売上」ですから・・・

次のような考え方が増えていきます。

上司:どうしたんだ?

部下:もっと報酬上がらないかなと思っているんですよね

上司:なら売上をもっと上げろ

部下:ですよね売上をあげるためにこの経費を使いたいんですが・・・

上司:う〜ん、経理部からは経費を削減しろと言われているが・・・売上をあげるために経費は当然かかるもんだ。よしいいだろう!経費を認めてやるからもっと売上上げてこい

という会話になりがちです。

売上をあげれば報酬が増えると理解しているので、まず売上向上を目指すのです。

この考え方は決して間違っているとは思いませんが・・・

大きな欠点として「コスト削減意識が育ちにくい」というものがスキャンロンプランのデメリットです。

でもこのスキャンロンプランなら当然この考え方になりがちです。

利益=売上ー経費

という図式がご存知の通り成り立ちます。

利益を残すには売上を伸ばすか経費を削減するどちらかの方法しかありません。

このスキャンロンプランは経費を削減しても自分たちの収入が伸びるわけでない

しかし「売上」をあげることができれば会社にも貢献でき、自分自身の収入もアップします。

ですからどうしてもコスト削減意識が薄れてしまうということがデメリットなのです。

スキャンロンプランのまとめ

スキャンロンプランとは従業員の賃金を決める1つの手法である。

同じように従業員の賃金を決める手法としてはラッカープランというものがある。

ラッカープランを簡単にいうと、「儲け」の金額から従業員の報酬を決めようとする考え方です。

スキャロンプラン=基準が売上

ラッカープラン=基準が粗利利益

という考えで良いと思います。

スキャロンプランのメリットとしては簡単な図式なので、従業員がわかりやすいという点

またスキャロンプランは複雑な計算をする必要がないので導入が楽であるという点もあるかもしれません。

スキャロンプランのデメリットは、コスト削減意識が下がってしまうもしくはなくなってしまいやすいという点がデメリットとなります。

スキャロンプランの個人的見解

賃金の決め方というよりも、報酬(ボーナス)の決め方という表現の方が正しいこのスキャンロンプランとラッカープランですが、どちらがよりこのましいか?と言いますと・・・

個人的にはスキャンロンプランよりもラッカープランの方が無難かな?

という感じがします。

売上を基準にしてしまいますと・・・

減価償却の問題だったり、売上の入ってくる時期、もしくは売掛け金などの問題がどうしても付いてきてしまいます。

どこの時点での基準なのか?とかまで考えると・・・

ちょっとリスクが高いような気がします。

経営者としては個人的にはスキャロンプランは危なっかしいという感じですね

と言いますのも「売上」のためには「経費」がかかるますから、そこを重視しないという考え方はいけいけどんどんなら良いですが、業績が悪くなると耐えられるかな?という心配がつきまとってしまいます。

ですので個人的には賃金報酬は「ラッカープラン」の方が優れているように感じています。

ラッカープランもぜひ参考にしてみてください

今多くの企業が採用しているラッカープランとは?

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運営者:高木鉄平 1978年生まれ。26歳から事業を起こし累計で30億円以上売り上げた実績を持っている。 2010年よりコーチングやカウンセリングを主体とした人材育成を各種企業団体で行っている。育成人数は述べ5000人以上!詳しいプロフィール「高木鉄平」をクリック