メンタルの仕事を企業で行っていると多くの方にお会いする。
色々な経歴や職種があるのだな〜と常々思います。
その中で様々な質問を受けます。
多くの場合余程のことがない限り自分で回答を答えることはないのですが・・・
知識的な問題でしたならお答えする場合があります。
今回多くの経営者が困っている問題があります。
それは「うつ病」の病歴がある方の面接です。
特に最近は多いように感じています。
多くの意見がありますが・・・
主に100人に1人ぐらいの割合でうつ病またはそれに近い状態の方がいると言われています。
病状が悪化すると休職から退職となり、それから復帰に早くて半年ほどかかります。
そうなると経歴にブランクがどうしてもできるのです。
ですから採用の際に経歴を見て一定期間ブランクがあったり、履歴書に書いてある退職の理由が「過労により」であったりすると、
もしかしたら「うつ病」かな?と思ったりします。
最初私は「面接で病歴について尋ねるのは違法なのでは?」と思っていましたが、色々調べてみますとそうではないようです。
様々な弁護士のQ&Aを見ると、ほとんどが、「精神疾患の既往症の確認はOK」としています。
知り合いの弁護士も採用活動時ここ数年の精神疾患の既往症があるか?への回答を文書でもらうようにおっしゃっていました。
どうして文書で提出を求めるのか?と言いますと
もし仮に嘘をついて既往症を申告しなかった場合、解雇がやりやすくなるみたいです。
このようなことを弁護士が言うということは雇用に対しての「うつ病」かなり敏感な問題だからです。
というのは残念ながら中小企業はうつ病の既往症のある方を雇うことにはかなり消極的です。
ほとんどの中小企業経営者はうつ病の既往症があるだけで、「とりあえずリスクを回避するため」に、不採用とすることが多いのです。
ある経営者はこのようなことを言っておりました。
「うつ病にかかったことのある人なんて、怖くて雇えないです。」
もう少し話を聞いていくと次のような経験があったみたいです
「随分前になるのですが、以前当社にもうつ病にかかった方がいました。私達は最初彼のために時短勤務にも応じましたし、休職も認めました。もちろん、復帰してもらうように願っていました。こちらとしてはできる限りこのことはしたつもりです。」
「しかし一旦復帰してもまた2ヶ月ほど経つとまた会社に来なくなったり、遅刻がちになったりしました。病気だから仕方がないとわかっていてもやはり気持ちの面で皆簡単に割り切れるものではなかったようでだんだん雰囲気も悪くなって・・・最終的に退職してしまいました」
このような経験が中小企業では1度や2度あった場合が多いのです。
経営者も多くの方は「切り捨てる」という発想は考えていません。
できるかぎり助けてあげたい、と思うのが私たちの人情です。
しかし、そうは思っていても費用がかかります。
企業の体力に余裕があればまだなんとかできるのかもしれませんが・・・
多くの中小企業は金銭的なものや社員同士の不和を誘発するのでは?と考えて
「ウチで雇うのは難しい」と思っているようです。
ではこのような人々はどうすればいいのだろうか。
仕事~働くための支援、休職からの復帰支援など~
障害をもつ人たちが働くための様々な支援があります。働きたいけれど不安があるとき、どこに相談すればよいのかわからないときに利用しましょう。
(みんなのメンタルヘルス 総合サイト)
このような支援制度は、ハローワークなどに相談窓口にもありますので、ご相談されても良いのではないかと思います。
ハローワークに行けばすべてうまくいくわけではないですが、良い担当者に出会えれば進展が期待できるかもしれません。
良い悪いの判断は人によりますが・・・