人生の転機(ブリッジス/ニコルソン/シュロスバーグ/シャイン/クランボルツ)
人生の転機とはいったいどういったものでしょうか?様々な人生においての転機が私たちにはありますが、ここではキャリアコンサタントがこの人生の転機をどのように考えているのか?また人生の転機の知識はどのようなものが必要なのか?を主だった5人(ブリッジス/ニコルソン/シュロスバーグ/シャイン/クランボルツ)を書いております。
人生の転機の捉え方
転機(transition) 転機や過渡期、移行や節目
例えば:
進学、就職、人事異動、転勤(海外含む)、管理、昇進、転職、独立開業、会社倒産による失業、退職、結婚、離婚、本人や家族の病気などのライフイベント
節目には、大なり小なりなんらかの危機状況に遭遇する(ブリッジス)
シュロスバーグは3つの転機があると言っています。
①予測していた転機:結婚、定年など
②予測していなかった転機:会社倒産による失業、不慮の事故や災害にあうなど
③予測していたものが起こらなかった転機:昇進試験に不合格、昇任しなかったなど
転機の関する主な理論
ここでは人生の転機においての5人の主な理論を書いていきます。その5人とはブリッジス、ニコルソン、シュロスバーグ、シャイン、クランボルツです。わかりやすく特徴だけ書いていきますね
ブリッジス:3ステップモデル
ブリッジスは転機を次のように考えていた
トランジション:ある状態が終わり、別の状態が始まるまでの移行の過程
転機の始まりは「何かが終わるとき」
人は、次の「開始」にばかり目を奪われて、何が終わったのかという「終焉」を意識せずにいる。大きな転機であればあるほど、途方にくれたり、虚しい気分になったりといった「中立圏」を経験し、そこから徐々に「新たなはじまり」に向けて気持ちを統合していく。
ニコルソン:トランジション4サイクルモデル
ニコルソンは転機を4つのサイクルがグルグル回っていると考えた
第一段階
準備:新しい世界に入る準備段階、例えば昇任しての心構え
第二段階
遭遇:実際にその職場など新たな役職で現実の状況に直面
第三段階
適応:徐々に仕事、人間関係などの状況に溶け込み、役職にも順応
第四段階
安定化:役職にもなれ、落ち着いていく段階
シュロスバーグ:4Sモデル
様々な転機が人には望む望まないに関わらず訪れます。その際にシュロスバーグは転機を乗り越えるためには4つの資源、リソースを点検することが大事だと説いた
①状態(Situation):そのような状況が起きた原因は何か、何を選択したことで生じたのか等
②自己(Self):自分はどのようにその変化に対処しているのか等
③支援(Support):その転機への対処にどのような資源が活用できるのか?
④戦略(Strategy):状況を変える戦略を具体的にどう実行しているのか?
この4つの頭文字をとって4Sとし、この4Sを強化することで転機を克服できキャリア発達に繋がるとした。
実際には多くの人は②自己の状態で止まり、思い悩む。その結果、相談に向かう人もいれば立ち止まってしまう人もいる。その③に進んで欲しいのだがここでは資源に対する認知の問題になる。この認知の変化を促すことがキャリアコンサタントの仕事なのではないだろうか?
シャイン:キャリアアンカーモデル、キャリアサバイバル
シャインはキャリアアンカーという考えを伝えた。
キャリアアンカーとはその人が仕事をする上で捨てれないもの、大事だと考えているもの
キャリアアンカー(キャリアの拠り所:錨)
個人が自分がやりたいことを見出すために、キャリアにおける選択を迫られたとき、個人のキャリア選択の指針やキャリア選択を方向づけるように機能するもの
キャリアサバイバル
上司、同僚、顧客といった、自分を取り巻くネットワークが自分に何を期待し要求しようとしているかを正確に見極め、どうすれば適応できるのかを戦略的にプランニングすること
クランボルツ:偶発性理論(プランドハップンスタンス理論)
クランボルツはキャリアなどはほとんどが偶然で決まるのだという考え方を示した。「胸を当てて考えてみろ!今の職業に就いたのは偶然か?という問いに何て答える?」
計画された偶発性理論(プランドハップンスタンス理論)
「キャリアというのは、偶然性によって決まる」
自分のキャリアを厳密に蹴ってしようとするよりも、個人の好奇心や柔軟性を活かして、様々な活動を通して学び、チャンスをキャリアにつなげようとする態度が現代社会によりフィットするモデルである
行動の特性として好奇心、持続性、楽観性、柔軟性、冒険心)
以上が転機についての主な5人の理論となります
では人はどうやって成長していくのか?という理論
発達理論はどのようなものがあるのでしょうか?