ラポールとは一体どのようなものなのでしょうか?
ラポールの意味
心理学等で使われる言葉です。
近い言葉としては「関係構築」「信頼関係」などと言われたりしています。
これは主として2人の人の間にある相互信頼の関係。
「心が通い合っている」
「どんなことでも打明けられる」
「言ったことが十分に理解される」
などと感じられる関係の状態をいいます。
カウンセリングやコーチングなどの教育などの場面でよく使われる言葉です。
ではこのラポールはどのような効果があるのでしょうか?
ラポールの効果
まず効果を云々よりももしラポールという状況が作れなかったらどうなるでしょうか?
ラポール形成ができていないと、どんなにあなたの提案が役に立つことでも、相手はあなたの話を聞いてくれません。
俗に言う営業マンにどんなにあなたのために色々な提案をしてもらってもあなたが営業マンに信頼を寄せていなかったら商談は成立しないですよね
これと同じように恋愛でもどんなにあなたが魅力的な人でも、ラポールができていないと異性の恋愛対象に入ることも、より良い関係を築くこともできません。
逆にラポール形成ができると、初対面から始まる人間関係でもあなたは安心感や信頼感を獲得でき、円滑にコミュニケーションを進められます。
そう私たちはどんなに頭で理論立てて考えても結局は仲の良い人に弱いのです。
「いやいやそんなことない」
と思われるかもしれませんが、私たちは自分のことをわかってくれている方に対して親近感を持ってしまうのは事実です。
それは私たちが誰かに自分のことをわかってもらえるとすごく安心する資質があるからなのです。
その証拠に自分が信頼している人が自分のことを全然わかってくれなかったら少し悲しくなりませんか?
ちょっと想像してみてください
昔からの友達に自分の意見をお伝えした際に、友達から否定されたり、理解されなかったら・・・
少し悲しさを覚えませんか?
私たちは人と仲良くなりたい生き物なのです。
もちろん全員と仲良くなりたいわけではないですが・・・
これは人間が群れの動物だった頃の名残だと言われています。
もし太古の昔、自分が群れからはぐれたらどうなると思いますか?
ほぼ生き残ることは難しいのではないでしょうか?
群れの動物は単体で生き残るのは極めて困難なのです。
ですから「群れて生きる」ことを選んでいるのです。
人間は太古の昔、足が速いわけでも、鋭い牙や特別な力があるわけでもありませんでした。
ただチームワークや道具を使うことで他の動物たちに対抗してきたのです。
その全てが「群れ」でいることが大前提になります。
ですからこの「群れ」からはぐれてしまうと・・・
途端に生命の危機を感じ不安になってしまうのです。
これが今の私たちの生存本能に残っているのです。
ですから仲間はずれや孤独をひどく恐れてしまうのです。
では逆に相手が自分のことをわかってくれていると思うとどうでしょうか?
この「孤独」や「仲間はずれ」と逆な心境になります
「ああここにいて良いんだ」
「この人は安心できる」
「なんでも相談してみよう」
となるのです。
ですからこのラポールを相手と作ることができる人は人からの「信頼」を多く集めることができます。
この「信頼」こそが今の時代においては重要だと言われています。
というのは「信頼」を置けない人と私たちは付き合いませんし、ビジネスはもちろん友達にもならないからです。
では具体的に「信頼」を得るためのラポールとはどのように作っていくのでしょうか?
ラポールの作り方
ラポールの作り方は多くのスキルや技法はあります。
例えば
1.「バックトラッキング」おうむ返し
2.「ペーシング」呼吸を合わせる
3.「ミラーリング」鏡のように
などが代表例になります。
簡単に説明しますね
「バックトラッキング」おうむ返し
バックトラッキングとは、相手が言った言葉をそのまま言い返すことです。
主に、下記のように3種類に分類されます。
- オウム返しのように、そのままの言葉を言い返す場合。
- ポイントをまとめて(要約して)言い返す場合。
- キーワードを使って、言い返す場合。
バックトラッキングは、相手の言葉をこちら(自分)が繰り返すことによって、相手の潜在意識(無意識)に、親密感を持たせます。
こちら(自分)が、相手の言葉をしっかりと受け止めているということを伝えることにもなるのです。
「ペーシング」呼吸を合わせる
相手の話し方などのペースに、自分をあわせる方法のことです。
話すリズム・スピードや、音程の高い・低い、声の大きさ(大・小)をあわせていきます。
また、呼吸のリズムをあわせることを、呼吸ページングと呼ぶこともあります。
相手に合わせることによって相手に親近感を持たせます。
「ミラーリング」鏡のように
鏡に映るように、相手の真似をするという意味です。
相手と同じような仕草、姿勢、言葉使いなどを真似る、いえば相手の動作に自分の動作を合わせることです。
相手に合わせることにより相手に親近感を持たせます。
このように代表的なスキルは3つありますが・・・
他に様々なスキルがあるのですが大事なことは
相手の経験を自分も経験したように感じているのか?
ということです。
自分の経験したことを相手がわかってくれた
と感じることができれば「ラポール」は形成されます。
ミラーリングもバックトラッキングも、ペーシングも全て相手のこの思いを持ってもらうために手段です。
ですからそのほかにも、視線や態度、声のトーンや姿勢など・・・
様々な非言語、言語コミュニケーションが必要になってきます。
相手の経験を自分もあたかも経験しているような感覚
ができれば自然とラポールはできますので是非スキルばかりに気をとられるのではなく、相手の見ている世界を理解する努力をしてみてください
では闇雲に相手の世界を理解すると言ってもとても大変です。
私たちプロでさえ最初から相手の全てを理解しようと順にしていくとかなりの労力を使います。
よって私たち専門家は、それとなく相手をこのようなタイプなのでは?と予測を立てます。
もちろん予測ですのでそれが間違っている可能性も多くありますが、これが当たればす〜とスムーズに展開していくので予測を立てて話を始めます。
例えば服装だったり、髪型だったり、声のトーン、呼吸、姿勢、足の運び、目線などなど
少しお話が進むとよりこの方の世界観が見てきます。
では人にはどのような世界観があるのでしょうか?
絶対知っておくべき人間が持つ6つの世界観!
→どうしても合わない人がいる理由が判明するかも!?