ファブレス経営とは意味を解説
ファブレス経営という経営手法をご存知でしょうか?
今日はこのファブレス経営について解説していきます。
ファブレス経営とは自己保有の設備を持たずにメーカーなど経営することを指します。
永誤表記では
「fabless」
となります。
fabとは「fabrication facilityの略」意味は工場や設備などになります。
lessは「ない」「ほとんどない」の意味ですから
工場や設備をほとんど持たない経営
ということになります。
昨今はこのファブレス経営が注目されてきています。
と言いますのも
このファブレス経営は工場や設備などを極力持たないようにすることで
会社の資源を企画やアイデア、または営業などの集中することができるからです。
ベンチャーなど資金力がまた十分でないところはとても魅力的な経営手法になります。
ファブレス経営の誕生
ファブレス経営の誕生はアメリカです。
アメリカの半導体分野で1980年代に生まれたビジネスモデルです。
誕生した経緯はその1980年代当時の半導体メーカーでは、市場の変化が早くなり製品ライフサイクルが短くなってきており、
半導体工場の設備投資に多額のコストが掛かることが難しくなってきていました。
そこで考えたのが半導体の設計と製造をそれぞれ別の企業で行う分業にすることでした。
結果この分業体制がうまくいき他の業界にも広がっていったのです。
ではこのファブリック経営はどんなメリットがあるのでしょうか?
次はファブリック経営のメリットを見ていきます
ファブレス経営の3つのメリット
ファブレス経営メリット①大きな設備投資が不要
設備投資をするとそれだけ資金繰りが厳しくなります。
どうしても設備の費用の回収までに時間が必要になります。
しかし設備投資が不要な状況になれば資源を集中したい分野に振り分けることができます
ファブレス経営メリット②経営資源集中投資できる
設備投資に大きな資源を割くことをしなければ
その分資源を集中したい分野に投資することができます。
大きな資源がなくても企画やアイデア次第で事業を伸ばすことができます
ファブレス経営メリット③時代に柔軟に対応できる
設備投資に大きな資源が必要とないことで、
時代に即応しやすい環境を作ることができます。
うまくいかないというときの被害の大きさなどをリスク管理もできるようになります。
このようにメリットは大きく3つあります
・設備投資が不要
・経営資源を集中出来る
・柔軟な対応ができる
と他にいろいろなメリットがありますが、大きなメリットとしてはこの3つが挙げられます。
ではデメリットは皆無なのでしょか?
いえいえ当然デメリットはあります。
ファブレス経営のデメリット
ファブレス経営のデメリットは主に2つあります。1つ目はコスト高になる。2つ目は競争に不向きという点です
ファブレス経営のデメリット①コスト高になりやすい
ファブレス経営の仕組み上工場などを持ちませんので、工場の施設を借りたい、外注したりする必要があります。
そのコスト分商品に乗ってくるので、自前の工場で作る会社に比べるとやはりコスト高にならざるを得ません。
これはメリットの裏返しになりますので致し方ない点かもしれません。
ファブレス経営の根幹としてはいかにコストをかけずにヒット商品を作るのか?ということから考えると商品のコストをあまり重要視する必要はないかもしれません。
ファブレス経営のデメリット②競合に弱い
自前で工場を持っているところを価格競争に陥った場合などは
ファブレス経営ではおそらく苦境に立たされます。
市場が成長した状態ではこのファブレス経営はどの商品にも言えることですがに苦戦を強いられます。
ヒット商品が出た後に後発の大企業が大きなロットで大きな宣伝費をかけてプロモーションした場合は太刀打ちできないのです。
大企業でなくてもある程度の資金や設備があれば、類似品との差別化ができていないと難しいと言わざるを得ないのです。
これらの点から考えると全ての面でファブレス経営が良いというわけでないのです。
ではどのようなものがファブレス経営に向いているのでしょうか?
ファブレス経営に向いている商品
ファブレス経営が向いている商品としては
価格競争にならない付加価値の高い商品や
まだ市場が出来上がっていない先行商品などは
このファブレス経営はあっていると言われています。
特にいま現在ものづくりではこのファブレス経営が今後も
ますます進むと言われています。
その理由としては3Dプリンターの存在です。
この3Dプリンターが今後ますますファブレス経営を進めていくと言われています。
アイデア次第がいろいろできる
そんな世の中になってきました
ファブレス経営のまとめ
ファブレス経営とは工場や設備を持たずに商品を作る経営手法です。
昨今3Dプリンターなどの発展によって多くのチャンスが出てきました。
アイデアをすぐに試すことができ今後も広がっていく経営手法です。
しかし、あくまでもベンチャー的な要素が強く、試すという点では優れた経営手法だと思いますが、長期的な視点では少し厳しい面も多いかなと思われる経営手法です