グラノヴェッターの「弱い紐帯の強み」

グラノヴェッターがいうネットワーク

キャリアコンサルタントも今後はネットワークの形成の必要が言われています。どのような理由から必要なのか?

・産業構造の変化、グローバル化、少子高齢化等の社会変化
・法律の改正や新たな制度施作
・各種調査報告やインターネット上の情報等
・自己研鑽、経験による対応可能な領域の拡大
・同様な課題意識を持った仲間との良好な関係
・専門機関や専門家との情報交換、協力関係構築

ではどのようにこれらの問題を捉えたらよいのでしょうか?そのヒントとなるのがグラノヴェッターの「弱い紐帯の強み」です

グラノヴェッターの「弱い紐帯の強み」

・強い紐帯:親友、家族
・弱い紐帯:単なる知人、年に1度程度のメール
・転職のような重要な情報は「弱い紐帯」から入る割合が多い。
・「強い紐帯」密であるがために外との関係を阻害する場合もある
・「弱いつながり」こそが強み

紐帯とは「ちゅうたい」と呼びます。

紐帯とは二つのものを結びつけて、つながりを持たせるヒモや帯のことをいいます

グラノヴェッターの弱い紐帯の強みとは?

転職や仕事の紹介などに関しては「強い紐帯」よりも「弱い紐帯」の方が良いよ〜という考え方

1973年に米スタンフォード大学のマーク・グラノヴェッター 博士の論文「The strength of weak ties」によると

社会的つながりが密な人よりも実は、弱い社会的つながりを持つ人のほうが、有益で新規性の高い情報をもたらしてくれる可能 性が高いということを述べています

「弱い紐帯の強み」このことはは、実は多くの人がそういえばと思うところがあるのではないでしょうか?

私たちは関係性が近い相手とは何かしらの共通する場面が多くあったりします。同じ職場だったり、同じ業界だったり、同じ趣味を持ったり、と共通点が多くあったりします。

これが「強い紐帯」の特徴なのですが、これ故に価値観や考え方が全く一緒というわけではないですが、どうしても似たところが出てきます。

このことを理論立てて実験検証したのグラヴェッターです

グラヴェッターは転職などの紹介こそ「弱い紐帯」から多いのではないかと仮説を設け実験しました。

この仮説は、企業と労働者のジョブマッチング・メカニズムを明らかにするための実証実験によって導き出されました。

グラノヴェッター博士は1970年、米ボストン郊外に住むホワイトカラーの男性282人を対象に、就職先 を見つける際に役立った情報の入手経路を調査しました。

その結果、調査対象者のうち16%は、会う頻度の高い人、つまり社会的つながりの強い人からの情報 で仕事を得ていましたが、残り84%はまれにしか会わない、社会的つながりの弱い人からの情報で就職していたことを見出したのです。

また、そうした「弱い 紐帯」からの情報で就職した人のほうが、満足度が大きいことも明らかになりました

仲の良い人の紹介よりもあまり仲が深くない知人の紹介の方が仕事が決まりやすく、満足度が高いということを

不思議に思う方もいるかもしれません。

大切な友人や家族などが紹介する方が企業も採用しやすいですし、満足度も高いような気がします。

しかし・・・

実際には逆のことが起こりやすいのです。

といいますのが・・・

仲の良い友人に会社を紹介するとなるとちょっと考えませんか?

この会社で大丈夫かな?

もっと良い会社があるかも?

う・・・んやっぱりやめておこう

となりやすいのです。

仲が良いからこそ

相手のことを真剣に考えすぎるほど

動きにくくなるのです。

しかし知人程度の人ですと・・・

そこまで深く考えなくても

ちょっと人を探している人がいるよ〜

という情報が入ったら

とりあえず声をかけたりするのです

この「とりあえず」

が弱い紐帯の強さになるのです。

とりあず、とりあえず、とりあえず

このように回数が増えていくのです。

その分弱い紐帯の方が仕事の紹介が起きやすいということになるのです。

ちょっとした知り合いなどを増やすのもとても仕事を探す上では

効果的なのです

では具体的にグラノヴェッターの「弱い紐帯の強み」を見ていきましょう

グラノヴェッターの「弱い紐帯の強み」は何処ら辺をさすのか?

ここからは私の多くの面談の経験から解説していきたいと思います。

弱い紐帯は強い紐帯よりも勝る

ということですが、では何処からが弱い紐帯になるのでしょうか?

ここで私たちの人間の面白い思考を説明していきます。

そもそも弱い紐帯とはいえ、名前も何をしているかもわからない人はこの弱い紐帯には入らないものです。

ここでは弱い紐帯の定義を話していきます。

まず当然ながら最低限でも名前や何をしているかなどを知っておく必要があります。

家族構成などは微妙かな?という感じですかね?体感的に・・・

また人によって何処から弱い紐帯に入るかわかりませんが・・・

もう少しわかりやすく解説しますと

もし自分の知人がいたとします。身内はちょっと除外します。

あくまでも知人です。

あなたの知人を順番にあげていきます。

名前と何をしているのか?がわかるレベルで構いません。

おそらく多くの方がパッと5〜6人ぐらいは浮かんでくるのではないでしょうか?

でもこの中には弱い紐帯には入らない方が多いです。

弱い紐帯の方々は人によってまちまちですが・・・

ちょっと10人目以上の方々だです。

ちょっと忘れているぐらいの関係の方などがこれに当たります。

しかし質問されればすぐに思い出せるような方々を弱い紐帯になるのです。

  • 飲食やっている
  • ヨガ講師
  • 営業の人
  • 美容師
  • 保険の人

などなど質問されたら浮かんでくるレベルの人が弱い紐帯となります。

これらの方に例えば、同じエリアに住んでいる方に飲食店を紹介したり、ヨガを習いたいと言われている方に紹介したりするのはそんなに抵抗がないのです

しかしこれがとっても仲の良い友達とか?身内だとやはりちょっと躊躇しますよね

下手な人を紹介できない

という思いが働いてしまうのです。

このように弱い紐帯を上手に使っている方々が何かのコミュニティーを持っている方々です。

例えばランチ会やイベント系の方々は一人一人の関係性は強固ではないですが・・・

この弱い紐帯の位置におりやすくビジネスの面では紹介がされやすいという面もあるのですね

では紹介されやすい人とそうでな人は何が違うのでしょうか?

もちろん先ほどの弱い紐帯の位置にいることは前提です。

名前もやっていることも忘れてしまわれたら紹介できませんから〜

では紹介される方とそうでない方の違いを知りたい方はこちらの記事を参考にされてください

それは相手のニーズを知っているかどうかなのです。

相手のニーズは詳しくはこちらの記事を参考にされてください

相手のニーズを知る!ことで紹介が増える方法

 

ABOUTこの記事をかいた人

運営者:高木鉄平 1978年生まれ。26歳から事業を起こし累計で30億円以上売り上げた実績を持っている。 2010年よりコーチングやカウンセリングを主体とした人材育成を各種企業団体で行っている。育成人数は述べ5000人以上!詳しいプロフィール「高木鉄平」をクリック