アルダファー(Alderfer,C.P)|ERG理論

人が働く上では、まず第一に必要なことは何でしょうか?

色々な考えがあると思いますが、まずマズローのいうところの「生理的欲求」「安全の欲求」、ハーズバーグがいう「衛生要因」、アルダファーの「E:生存の欲求」が満たされる必要があります。

これは働く側からいうと具体的には

「失業しないこと」
「失業の不安がないこと」
「安全で衛生的な仕事環境」

など色々なものがあります。これを満たされるもしくは自分で満たすことができると、アルダファーの「R:関係」「G:成長」に続いていきます。

ここではアルダファーのいう「ERG理論」を説明していきます。

ERG理論

仕事や職場を選ぶ上で重視することに関して、様々なことが言われます。

「高い技術力があるところ」
「自分で創意工夫ができるところ」
「年休が取りやすいこと」

などなど。これらのような全部で60項目の仕事をする上で大切なことを収集した実験からそれぞれをどの程度重視しているのかを聞いたところ、アルダファーのERG理論が完成した。

「G:成長」に対応する「創意・自立・個性」(創意工夫できる仕事、自立的な仕事、能力、個性が活かせるところ)

「R:関係」に対応する「社屋・海外・有名」(新しい社屋、海外に進出している会社、周囲で有名な会社)

「E:生存」に対応する「定時・安全・通勤」や「人員・財務・売上」

これら3つの塊が得られている。状態がモチベーション的に高い状態の人が多い。

○生存欲求(E:existence)物質的・生理的な欲求をすべて含み、飢え、賃金、労働条件などすべてに対する欲求。

○関係欲求(R:relatedness)自分に重要な人々(家族・友人・上司・部下・敵など)との関係を良好に保ちたいという欲求。

○成長欲求(G:growth)自分の環境に創造的・生産的な影響を与えようとする欲求で、これが充足されれば、人間としての充実感が得られるとされる。

マズロー欲求説との関係

マズローのいう要求説との関係はこんな感じと捉えるとわかりやすいかもしれません

第1段階:生存欲求(マズローの生存欲求+安全欲求)
        ↓ 満たされると
第2段階:関係欲求(マズローの所属と愛の欲求+自尊欲求の一部)
        ↓ 満たされると
第3段階:成長欲求(マズローの自尊欲求の一部+自己実現欲求)

アルダーファのERG理論の特徴

スクリーンショット 2016-06-21 7.48.18基本的にはした欲求から人は埋めようとするが、下の欲求が欲しいときでも上の欲求は存在している

まず生存欲求を満たそうとし、その後、関係欲求を満たそうと人は考える。

その後、この2つの欲求はある程度満たされたと感じると重要度は下がっていく傾向がある。

ただし一番上の成長の欲求は満たされ場満たされるほどさらに重要度が本人の中で増してくるという性質を持っている

面白いのだが上の欲求が満たされないと感じると下の欲求に目が向く傾向がある。

どういうことかというと
例えば職場を例にして考えると、仕事にやりがいや成長が感じられなくなる(成長欲求が満たされなくなる)と職場の人間関係(関係欲求)に意識が向くようになる。
職場の人間関係が悪くなる(関係欲求が満たされなくなる)と賃金や休暇など労働条件(生存欲求)に意識が向くようになるということです。

他の欲求等の比較はこちらがわかりやすく書いています

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