ダブルバインド(二重拘束)とは?意味や方法

ダブルバインドとは一体どのようなものでしょうか?

ここではそのダブルバイントの意味や脱出方法などを解説していきます。

ダブルバインドの成り立ち

そもそもこのダブルバインドとは

グレゴリー・ベイトソンが1956年に発表された造語です。

この中でグレゴリーは家族内コミュニケーションがダブルバインド・パターン(状態)が続くと

その状況におかれた人が統合失調症に似た症状を示すと発表しています。

ではここでいう

ダブルバインドパターンが続くとはどのようなことなのでしょうか?

まずはダブルバインドパターンになりうる可能性が高い状況を見ていきましょう

いつくかの条件下でダブルバインドパターンになる可能性が高まります。

それは次のような条件下でなりやすいと言われています。

①2人以上の人間が関係している
②繰り返し継続的に経験される状態である
③最初に否定的な命令=メッセージが出される
④次の命令が最初のそれとは矛盾する第二の否定的な命令=メタメッセージが、異なる水準で出される
⑤そして第三の命令はその矛盾する事態から逃げ出してはならないというものであり
⑥ついにこのような矛盾した形世界が成立しているとして全体をみるようになる

このような条件下でダブルバインドパターンになりやすいのである。

ダブルバインドの具体的な例

ダブルバインドの会社編

具体的なダブルバインドの会社での例をこちらで紹介しておきます。

例えばこんな感じです。

ある会議中に上司が部下に対して、

上司:「なんでも思ったことを話してみろ!忌憚のない意見を求めているんだ」

と言ったので次のようなことを話してみました

部下:「残業が多くて最近疲れが取れないんですが・・・」

上司:「そんな話をするな」

と怒られた場合などです

上司は一度「なんでもいうことを話してみろ」と言っているのに、「残業が多い・・・」と発言したら怒られた。

これらの例のように相反する命令や指示を受け取ったと際にストレスがかかる状態をダブルバインドと言います。

もう1つの例をあげます

家庭でのダブルバインド

母親が近くにおいで〜と子供呼び寄せておいて、どんと突き放して近くに来ないでというような場合など

このような相反する命令を下された状態で、なおかつそれを状況を自分で避けることができない場合にこのダブルバインドの状態になって高ストレスを感じてしまうのです。

ダブルバイントが起きる大きな条件は2つ

●相反する指示や命令を受けたと感じた場合

●自分でそれを避けることができないと感じた場合

となります。

ここではあくまでもそのように本人が「感じた」ということが条件になります。

自分ではどうして良いかわかない状態が続くと人は精神的に参ってしまいます。

どうしたら良いかわかない、またそれを避けることもできない場合に、人は自分自身が追い詰められていると感じ統合失調症の症状等が出てくるようになる

というのがグレゴリーの説であります。

しかしこのグレゴリーの説を聞いて、これを治療に使えないかと考えた人がいました。

それはミルトンエリクソンです。

ミルトンエリクソンがダブルバインドを利用した治療法を提唱しました

それが

「治療的ダブルバインド」

治療的ダブルバインド

では治療的ダブルバインドと呼ばれるものはどのようなものなのでしょうか?。

治療的ダブルバインド(therapeutic double bind)とは

ダブルバインドを積極的に利用することで精神治療に役立てようとするものです。

矛盾する指示に対する二者択一的な状況に、相手を置く点では通常のダブルバインドと同じです。

しかしそのどちらを選んでもよい結果となる(勝つ)ようにする点が異なるのです。

ご自身がどちらを選んでも大丈夫と考えることが治療の一環となっている言われています。

これを繰り返すことで、本人はどちらを選んでも大丈夫だということを学び、治療に結びつけていくという手法になります。

どちらを選んでも咎められない経験をたくさんすることで自分の選択に自信を持つようになっていくということです。

ダブルバインドのまとめ

●ダブルバインドとはグレゴリー・ベイトソンが1956年に発表された造語

●相反する命令を受けたまたそれを避けることができないと本人が感じる状況が続くと陥ってします

●ダブルバインドを利用した治療法も提唱されている

では実際にダブルバインドになっている際にどのようにその状況を抜け出すことができるのでしょうか?

詳細はこちらです

ダブルバインド状況を簡単に抜け出る方法

ダブルバインドの個人的見解

ダブルバインドは立場の強いものが弱いものに対して「指示命令」が矛盾する際に起きる場合が多いです。

この指示命令が「矛盾しているかのような状態」は多かれ少なかれ多くの方が経験したことがあると思います。

上司に対してや、親御さんに対して

「さっきと言ってること違うやん!」

と思ったことが1度や2度はあるのではないでしょうか?

ここでの問題は、矛盾のある指示や命令をした方が悪いように感じますが・・・

人間ですので、程度の差はあれ、矛盾を抱えていますので、絶対にしないということは私自身も難しいと思います。

相反する指示をしないように心がけることはできますが、絶対しないとは言えないのです。

ですのでまずは強い立場の方だけに変化を求めるのではなく、弱い立場の方も変化することが大事なのです。

ではどうやって変化をしたら良いのでしょうか?

簡単な自信をつける方法をこちらで解説しております。

簡単に自信がつく方法

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運営者:高木鉄平 1978年生まれ。26歳から事業を起こし累計で30億円以上売り上げた実績を持っている。 2010年よりコーチングやカウンセリングを主体とした人材育成を各種企業団体で行っている。育成人数は述べ5000人以上!詳しいプロフィール「高木鉄平」をクリック